今回はイスタンブールで素敵なトルコ絨毯を買ったお話です。
アラジンの空飛ぶ魔法の絨毯。
小さい頃に夢見たからなのか、
ペルシャ絨毯やトルコ絨毯に興味をそそられます。
鹿児島でもごくたまに『トルコ 手織り絨毯展』が開催される事があり、
どうやらトルコ絨毯を代表する“ヘレケ絨毯”が一級品らしいと何となく分かる程度です。
さすがにヘレケ産の絹100%の絨毯は100万円以上。
高い。夢のまた夢。
でもウールの絨毯ならば買えそう。
もちろん手織り絨毯。
ちょっとトルコに絨毯を見に行こう!
という事で、
やって参りました!
飛んでイスタンブール♪
イスタンブールに来たのならば、
絨毯も欲しいけど、観光も楽しみたい。
短い旅程のなので下調べ。
チェックしたお店は『SUFi』
キリムや工芸品などの雑貨を扱うお店です。
そこで素敵な絨毯にめぐり逢いました。
トルコ絨毯を買う
トルコ絨毯を買うと決めたはいいけれど、
果たして観光エリアでいい絨毯が買えるのか?
そもそもトルコ語も英語もまともに話せない旅行者が、
ちゃんとした絨毯を買えるのか?
大きな絨毯ともなればお値段は10万円以上!
決して安い買い物ではありません。
いろいろと不安が募ります。
安心して買える良いお店があればと
『イスタンブール』、『絨毯』で検索。
予測変換で『詐欺』が出てきます。
絨毯詐欺。。。
絶対に避けたい。
詐欺にあった体験談を読んでみると、
- バザールで観光客相手に法外な値段で売りつける
- 絨毯が手織りではなく機械織り
- 素材がウールではなく化繊
などの事例が。
ますます不安がよぎります。
なるべく信頼できそうなお店を事前に探さないと!
実は私、イスタンブールは6年前にも訪れています。
そして6年前にも絨毯を購入しているのです。
以前にもトルコ絨毯を購入
6年前は今のように旅行中に気軽にネットが使える便利な状況ではありませんでした。
(オフライン地図とGPSで移動したものです)
旅行中に調べるなんて事ができないので、
旅行前にトリップアドバイザーなどで絨毯のお店を調べ尽くしました。
そして見つけたお店が『Motif Collection』
「Mottif Collection」はキリムを中心に扱っています。
こじんまりとした店内に絨毯やキリムが何十枚も積まれています。
扱っている品はハンドメイド。
商品は定価(fixed price)です。
支払いにはクレジットカードが利用できます。
緊張しながらお店に入り、
欲しい絨毯の大きさを伝え、
いくつか見せて頂きました。
お店の方は親切に、
絨毯の素材、模様や染め剤の説明をしてくれました。
いくつか見せていただいた絨毯のうち、
好みの色や模様の絨毯を見つけ、購入を決めました。
その時に購入したラグのサイズは92×63cm。
玄関や廊下にちょっと敷く程度の大きさです。
素材はウール(羊毛)。
手織りで染める材料も天然の物だと説明を受けました。
トルコ絨毯は結び目を2つ作る『ダブルノット』という織り方で織られています。
ダブルノットにより、強度と耐久性がUP!
使えば使う程結び目がしまり、丈夫で長持ちします。
絨毯の素材感や手触り、端や裏面の織り目などを確認。
なにより形が正確な長方形ではなく、直線に若干の歪み。
手織りで間違いはなさそう。(みなと審美眼)
絨毯購入の決め手はやっぱり柄(デザイン)です。
好みの柄かどうか、色や配色。
そして模様の細かさ。
模様が細かいとやはり美しい。
そして模様が細かいと値段も高くなります
ちなみに6年前に購入した絨毯は約4万円でした。
(当時は1TL が約37円のレート)
購入後、絨毯は紙に包んでもらいました。
何とかスーツケースに入り、
イスタンブールから鹿児島へ。
みなと家の玄関が華やかになりました。
6年たった今でも飽きる事なく、とても気に入っています。
今回イスタンブールへの再訪が決まったとき、
また素敵な絨毯に出会えたらいいなと思い、
実は今回も『Mottif Collection』を訪れました。
6年前と変わらない佇まいのお店。
欲しい絨毯の大きさを伝え、
またいくつか見せて頂きました。
もちろん扱っている絨毯の質も、
以前と変わらず確かなものでした。
グランドバザールなどの絨毯屋は中国製の絨毯も多いよ。
Mottif Collectionの絨毯はトルコで手織りで作られた物だよ。
ただ今回は残念ながら私が好きなデザインの絨毯はありませんでした。
見せてもらった絨毯の中で、
もし買うんだったらコレかなと思う一枚はありました。
値段も5万円位と思ったより安い。
けっこう悩みましたが、
妥協して買い、後から後悔はしたくなかったので諦める事にしました。
せっかく買うなら心底気に入るデザインがいい。
今回の旅行で絨毯は手に入らないかもしれない。
実はちょっと諦めていました。
そして、その翌日、
『SUFi』で出会ってしまったのです!
絨毯を買ったお店
『SUFi』で素敵な絨毯に出会いました!
『SUFi』
『SUFi』は店構えからかわいらしいお店です。
事前にネットでお店を見つけました。
オーナーのオスマンさんがトルコの方。
奥様が日本の方。
ご夫婦で営まれているお店です。
主にキリムを中心に扱っているお店です。
キリムってどういうもの?
どんな商品を扱っているの?
『SUFi』+『キリム』の検索画像で扱っている商品が見れます。
なかなか素敵♪
絨毯は置いてないかもしれないと思ったのですが、
ちょうどスルタンアメフット地区を観光していたので、
立ち寄ってみる事にしました。
そして素敵な絨毯に出会ったのです。
購入したトルコ絨毯
『SUFi』には素敵なキリムが豊富にありました。
そしてやはり絨毯は数枚しか在庫がありませんでした。
そんな中で見つけたのがコチラ。
年代物の絨毯
見た瞬間に購入を決めました。かわいい!
色もいい!模様も素敵!
実は素敵なキリムをたくさん見せていただき、
一瞬キリムに心が惹かれたのですが、
やっぱりトルコ絨毯に心が戻りました。
写真は大きさの比較に紅茶の箱を陳列しています。
サイズは約154×54cm。
絨毯の素材はウール。
端などに綿が使われています。
絨毯が作られたのは1960年台との事。
滑らかな毛並み。
私が生まれる前から存在している絨毯とは思えません。
「絨毯が織られた当時の頃は、絨毯の色がもっと濃かったと思うよ」とオーナー。
花模様が気に入りました。
色も茶、ピンク、赤、緑、オレンジ、うぐいす色、白、紺、水色と
多色にわたっています。
写真はわかりやすく明るくしていますが、
現物はもう少し落ち着いた色です。
模様のパターンもいくつもあり、
飽きのこないデザインです。
裏面に汚れがあります
もちろん絨毯は新品ではありません。
そして裏面には汚れがあります。
絨毯裏面の左下にペンキのような跡がありますね。
数字で2と書かれているような??
実はこの絨毯、もともとはモスクにあったものだとか。
もしかすると1番とか3番とか書かれた絨毯が他にも!?
世界のどこかに兄弟分の絨毯が存在するかもしれません。
気になる絨毯のお値段。
この裏面の汚れのおかげで?正札の値段よりお安くしていただきました。
6年前に購入した絨毯の3枚分よりはちょっと安い位のお値段でした。
今回はクレジットカードで購入しましたが、
現金(TLか日本円)があれば手数料分もう少しお安くなったようです。
ちなみにお店の商品やディスプレイのカメラ撮影は禁止です。
待ち時間にお茶を頂いて、
許可を得て撮影しました。
素敵な絨毯が嬉しすぎて、
絨毯を前にオスマンさんと記念撮影しちゃいました。
丁寧な対応
一般的に海外での買い物はトラブルがつきものです。
きめ細かいサービスの日本とは勝手が違います。
『SUFi』は奥様が日本の方だったので、
安心して絨毯を買うことができました。
まさかイスタンブールで日本語で買い物が出来るとは思ってもみませんでした(笑)
端の処理
値段の折り合いがつき、絨毯の購入が決定!
さぁ包んでもらって帰ろうとしたら、
ご主人から一言。
『古い絨毯なのでほつれるといけないから端の処理をする。
時間は30分位だけど大丈夫?』
じ、実は6年前に購入した絨毯、
端がちょっとだけほつれてきているんです。
掃除機をかけていたときに、
ずずずと毛糸が吸い込まれていきました。
「あわわわわ」
修復したくても自分ではどうしようもできません。
今はそれ以上ほつれないように、
だらんとなった1本の毛糸を裏に隠している状態です。
「絨毯の端の強化」すごく嬉しい!
でも、おそらく30分では終わらないな(笑)
ご主人が電話で助っ人を呼び出し、その人が両端を紐で補強してくれました。
紐ですべての結び目を補強して頂きました。
だいぶ頑丈になった感じです。
長い端も、ほつれないようにハサミでチョキチョキ。
『これで大丈夫!』
「(予想通り1時間位かかったけど)本当にありがとうございます!」
会計時の確認
絨毯の正札はドルで記載されています。
(トルコリラの変動が激しいからとの事。ちなみに6年前は1TL=約37円、2019年12月は1TL=約19円)
その為、最終的な絨毯の値段はドルで決まりました。
クレジットカード購入の際はドルをトルコリラに換算して決済でした。
リラへ換算する時に、確認してねと言われ、
間違いがないか確認しクレジットカード決済ました。
ちなみに日本円では1ドル=約109円でしたが、
ドルとトルコリラの為替だと109円計算より高くなりました。
帰国後にクレジットカードの明細を確認。
ん?自分で思っていたよりもちょっと高くなっている!
と一瞬思いました。
落ち着いて考えるとドル対リラ対円の為替分でした。
頭の中:100$=10900円
実際は100$→トルコリラ→日本円
+クレジットカードの手数料
トラブルを回避する上でも会計時に、
お互いに確認することは大事なんだなーと思いました。
アフターケア
トルコ絨毯って普通に掃除機かけていいのかしら?
せっかく買った絨毯は大事にしたいところ。
帰るときに「キリムのお手入れのしかた」(絨毯も基本的に同じ)
が書かれた紙 (日本語) をいただきました。
購入した絨毯の梱包も丁寧でした。
オーナーから、
日本にもよく行くので(キリムの委託販売をされています)、
絨毯に何かあればメールでもSNSでも連絡を下さいと言われました。
オーナーの人柄
絨毯の端の強化処置の1時間は『SUFi』で待っていました。
お店の商品やキリムを見たり、
頂いたセージのお茶を飲んだり、
キリムのお話を伺ったり。
鹿児島の話をしたり。
「イスタンブールで唐揚げ屋をしたら売れるからやろうと思っている!」
なんてオーナーの話を聞いたり。
ちょっと待ち疲れてまだかな?
と絨毯の作業具合を伺うと、
まだ片端が終わったところ。
さすがに時間を持て余してきたので、イスタンブール観光の話に。
『ユルドュズ宮殿が2019年5月の段階で修復のため閉鎖中とガイドブックに載っているのですが、トルコではこういう修復は長くかかりますか?』
イスタンブールのミュージアムパスで入れる施設に入っていながら、
ユルドュズ宮殿の公式サイトでも確認ができていませんでした。
宿泊しているホテルのコンシェルジュで確認しようと思ってはいたのですが、
日本語での聞きやすさでつい聞いてしまいました。
『トルコの修復作業はけっこう長くかかるよ。
ドルマバフチェ宮殿にもう行ったの?
そう。でも宮殿好きなら、
アジア側のベイレルベイ宮殿もオススメよ』
と関西弁で奥様。
「ん?宮殿好き?考えた事なかったけど宮殿好きかも」
速攻でGoogleマップにベイレルベイ宮殿をお気に入り保存。
奥様にアジア側の観光の話をうががっていると、
電話をしていたオーナーがこちらへ戻ってきました。
『ユルドュズ宮殿に電話してみたけど、
出ないからやっぱり閉まっているかも。
でもホテルでも確認してみて』
ええええ、宮殿に電話してくれたのですか。
ご主人良い人だな。
話している時からご主人の親切そうな人柄は感じていましたが、
絨毯を買うと決まった後に売りっぱなしにせずに、
端の強化をしてくれたり、
会計時も間違いがないように確認したりと、
お仕事に対する真摯な姿勢も感じました。
このSUFiのお店で購入できて良かったなと感じました。
絨毯の端の処理もようやく終わり、
さぁ帰ろうと思った時にちょっとしたお土産を頂きました。
思いがけず、嬉しかったです。
SUFiのアクセス
お店の公式サイト
営業時間:月〜金曜日:10:00-18:00、土曜日:12:00-18:00
日曜日はお休み(営業時間はGooglemapを参照しました)
住所: Binbirdirek Mh. Peykhane Cd. No:43/A 34122 Sultanahmet – Fatih İSTANBUL TÜRKİYE
電話/FAX:+90-212-517-4195
日本滞在時の連絡先:tel. 080-5309-4242
絨毯を日本へ持ち帰る
絨毯はスーツケースに入れて持って帰れました。
購入した絨毯は丁寧に梱包していただきました。
絨毯を折りたたむ⇒紙で梱包⇒ビニール袋に梱包⇒持ち運び用のナイロン製バッグ
というように完璧に梱包されていました。
ギリギリ、スーツケースに入る厚さでした。
今はリビングに敷いています。
朝に目が覚めて絨毯が目に入る。
そして仕事から帰宅して絨毯がお出迎え。
ちょっとした幸せを感じる毎日です。
トルコ絨毯が好きなそこの貴方!
トルコ・イスラム美術館には貴重な絨毯がたくさん展示されています。
見るだけでも楽しいですよ。
SUFiのお店からも近いです。
空を飛んで絨毯を持ち帰りました。
『トルコ・イスタンブールで手織り絨毯を買う!』
さつまおごじょの”みなと”でした。ありがとさげもした。
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